そのギア、本当に「使いやすい」ですか?
キャンプ道具選びは楽しいものです。
しかし、どれだけ高価なブランド品を買っても、「あと数センチ、ここが長ければ握りやすいのに」「冬場にここを持つと冷たいんだよな」といった、小さなストレスを感じることはありませんか?
市販品は、万人に受けるように作られた「平均点」の道具です。
一方で、レザークラフトによる自作カスタムは、自分だけの「満点」を作る行為。
今回は、市販のキャンプギアと自作レザーカスタムを比較し、なぜ私が手間をかけてまで「自作」にこだわるのか、その実用性と愛着の差について深掘りします。
キャンプギアをレザーでカスタムするメリット・デメリット|実用性はあるのか?
市販品は「完成」されているが「最適」ではない

少し落ち着きを感じるキャンプブームですが、ブームのさいにキャンプ用のレザー小物も増えました。
有名ブランドのロゴが入ったカバーやケースは、確かに格好いいです。
また、逆に「ここにロゴが入ってなかったら購入したのにな」なんて思ったことはありませんか?
そして、市販品には限界があります。
汎用性: 多くのギアに合うように作られているため、ジャストフィットとは言えない。
素材のコスト: 販売価格を抑えるために、革の質や厚みが妥協されていることがある。
修理の難しさ: 既製品は壊れたら「買い替え」が基本。
対して自作カスタムは、自分のギアの「コンマ数ミリ」の個体差に合わせて設計できます。
以前ご紹介した「折りたたみノコギリのレザーケース」は、かなりワガママに作り込みました。ツーリングキャンプなど軽装備での行動を想定し、できるだけ嵩張らないように一枚革で仕立て、他の道具を傷つけないよう金属パーツを完全にカバーする。
この「吸い付くようなフィット感」こそが、自作における最大の贅沢です。
自作カスタムで得られる「実用性の最適化」
私がレザークラフトでギアをカスタムする際、意識しているのは「見た目」よりも「機能」です。
グリップ力の向上: 金属剥き出しのハンドルに革を巻くことで、滑り止めと適度な太さを確保し、安全性と実用性と考慮したストラップと付けたり。
断熱と保温: CB缶やOD缶のドロップダウン対策、または冬場の接触冷感の軽減。
紛失防止: 暗いキャンプサイトでも、自分だけのレザーが目印になり、道具の迷子を防ぐ。
例えば、愛用のシェラカップ。ハンドルに革を編み込むだけで、沸騰した直後でも素手で持てるようになります。これは単なる「映え」ではなく、キャンプの快適さを左右する「道具の進化」です。
「長く使う」ための設計思想
ここで一つ、飲食店を経営する私なりの視点をお話しします。
市販品を買うのは「消費」ですが、自作カスタムは「投資」です。
レザーを足すことで、安価な道具であっても「一生モノ」へと格上げされるからです。
自作であれば、糸が切れれば自分で縫い直せますし、革が痛めばそのパーツだけ交換することも可能です。
「壊れたら捨てる」という消耗戦のサイクルから抜け出し、一つの道具と長く付き合う。
そのために必要なのが、「再現性のある設計(型紙)」です。
感覚だけで作ると、修理の時にまた苦労します。だからこそ、私はデジタル(CAD)を使った型紙制作にこだわっています。
シューホーンの型紙をデジタル化|レザクラCADで再現性を手に入れる
趣味から「一歩先」へ行くための違い
「「自分で作る」のと「人に求められる」の差はどこにあるのか。
それは、徹底した「フィールドテスト」の有無です。
自分でキャンプに持ち出し、雨に打たれ、焚き火の熱に晒されて、初めて「この厚みの革がベストだ」「ここはあえて縫わない方が使いやすい」という答えが出ます。
最近はデイキャンプが多いのですが、放置竹林を開拓したプライベートキャンプ場に行きまくっています。
▶︎ プライベートキャンプ場での検証記録(キャンプカテゴリ一覧)
市販品を超える愛着と実用性。
その両立を目指す過程そのものが、レザークラフトを「単なる趣味」から「価値のある資産」へと変えてくれるのです。
まとめ:自分専用の「相棒」を育てる
市販品は便利です。
でも、自作レザーカスタムには「道具を自分に合わせる」という至福の時間があります。
レザークラフトというと「難しい趣味」というイメージを持たれるかもしれませんが、まずは簡単なキャンプギアカスタムから始めてみてはいかがでしょうか?
シェラカップのシンプルなハンドルカバーなら、革だけあれば作れたりもします。実は針や糸を使わなくても作れるアイテムは意外と多いものです。
傷がつき、オイルで色が深まり、自分の手に馴染んでいく。
そんなプロセスを楽しみながら、キャンプ道具を一生モノに変えていく。
皆さんも、まずは小さな小物から「自分専用の最適化」を始めてみませんか?
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。