寒くなってくるとキャンプの楽しさがまた違ったものになりますよね。特に暖房器具の導入を考えているかたも多いのではないでしょうか?電気・ガス・薪・灯油など燃料によっていろいろありますが、今回はアウトドアに持ち出しやすい小型の灯油ストーブを比較します。
PASECOストーブ・アルパカストーブ・アラジンストーブの比較
アウトドアに持ち出しやすい小型サイズのストーブを紹介いたします。コンパクトながら発熱量が3.0Wクラスで3人~4人程度のファミリーキャンプで暖かく過ごすことができそうなストーブを想定しています。
なかでも買い求めやすく、「PSCマーク取得」「JHIA認証商品」をクリアし日本国内で安心して使える製品で、メンテナンスや故障トラブルの対処法の情報がみつけやすい3つのメーカーに絞りました。す。
パセコ『PASECO』
パセコ:韓国の老舗メーカーです。40ヵ国を超える国々へ製品を輸出し、中東においては市場No.1のシェアを獲得。
アルパカ プラス 『ALPACA PLUS』
アルパカ:こちらも韓国の老舗メーカー。熟練の職人により一つ一つ丁寧にハンドメイドされています。石油ストーブとしては比較的小型で持ち運びに適しており、家の中だけでなくキャンプでも人気です。
アルパカ プラス ストーブは2022年に日本正規販売代理店となった株式会社イルムから発売されています!
今までのNEWアルパカストーブコンパクトは株式会社ハピネスさんから発売されており、全く別の会社になりますのでご注意ください。
アラジン 『Aladdin』
アラジンストーブ:イギリスで誕生したブルーフレーム〈青い炎〉は、90余年にわたり、多くの人々の心とからだを暖めつづけてきました。
基本性能・スペック比較
人気のあるモデルを、気になる火力や本体サイズ・燃焼時間・タンク容量などまとめて比較してみました。
パセコ | アルパカ | アラジンストーブ | |
モデル | PASECO JKH-1 | TS-77 NC | ブルーフレーム BF3912 |
暖房出力 | 3.0 kW/h | 3.0kW/h | 2.68kW / h |
点火方法 | 手動 | 手動 | 手動 |
タンク容量 | 5.3ℓ | 3.7ℓ | 4.1ℓ |
燃料消費量 | 0.295ℓ/h | 0.293ℓ/h | 0.26ℓ / h |
燃焼時間 | 約18時間 | 約10時間 | 約15時間 |
製品サイズ | Φ325×441(mm) | 高405×奥350×幅350 | 高551x奥445x幅338 |
重さ | :5.3 kg | 6.6kg | 8.5kg |
安全装置 | 振動⾃動消化装置 | 対震自動消火装置 | 対震自動消火装置 |
説明書 | 日本語取扱説明書付 | 日本語取扱説明書付 | 日本語取扱説明書付 |
暖房出力となる火力はほぼ同等です。安全面についても安全装置があり日本語の説明書もついてきます。気になった比較ポイントは、タンク容量・サイズ・重量です。
それぞれの特徴とメリット
パセコ 2023年モデル「JKH-1」
他社製品と比べた際のコスパの高さ!とにかく価格が安くデザインもかっこいいし可愛いです。
2021年に日本発売となりコスパの良さで話題となりましたが、2022年モデルでは「天板での熱効率が40%アップ」、2023年モデルでは「振動自動消化装置が作動後、自動で復帰するという機能」「素材や形状、組み立て工法を全体的に改良し、耐久性をアップ」と細かく進化しています。
またタンクの容量に他社に比べ差がある分、燃焼時間がだいぶ変わってきます。一回の給油で18時間も使えるパセコストーブは、一泊のキャンプでしたら補給なしで予備燃料の準備が必要ないでしょう。その分荷物の準備が楽になりますし、車載に悩む心配もなくなりますね。
アルパカ プラス ストーブ TS-77NC
専用のバッグの設計がキャンプに持ち出す事を前提にした製品になってるかわかりますね。
天板が前モデルのホウロウからセラミックコーティングに変更され、ルックス及び耐久性が強化されました。また、天板が平らなので、ゴトクを使って鍋やケトルを安定して置くことができ、汚れてもセラミックコーティングのおかげで簡単に拭き取れます。
ストーブの台座は工具を使わず、くるっと回すだけで簡単に取り外せるため、給油中に誤って灯油がこぼれてしまったり、掃除の際にもすぐにふき取ることができます。
アラジンストーブ ブルーフレーム BF3912
とにかく洗練されたデザイン。独特の青い炎も魅力的!
90年以上も基本的なデザインが変更されておらず、安全性能は現在の日本の基準に合わせて作られています。
また、ガスを燃やした時のような独特の青い炎も魅力的です。綺麗な青い炎は灯油が完全燃焼したときだけに見られる色で、高温な上にススもほとんど出ない状態です。
燃焼時間が15時間と長いため、パセコ同様に一泊程度のキャンプでは、燃料の補給なしで暖かく過ごすことができます。
自宅でも使いやすい。もともとはキャンプ用ではないので、自宅でも十分に活用できます。
注意点・気になる点・ひとによってはデメリット
まずは共通して気になる点です。初回の使用時は芯に灯油を染み込ませる必要があるので早めに入れておきましょう!
一酸化炭素中毒には十分に気をつけてください。特にメーカーからストーブ使用が推奨されてないテント・タープ内では、一酸化炭素チェッカーを必ず使い、自己責任となることを頭にいれてください!
大人気すぎて他人とかぶりそうなパセコ
パセコの気になる点は、人とかぶりそうな点が一番です。買い求めやすい価格でデザインも文句なし、それでいて燃焼時間もかなり長い。万人受け間違いないので、キャンプに持ってくる方も多そうです。
匂いが気になるアルパカ
アルパカの気になる点は、点火時に少し灯油の燃やした独特の匂いが出ることです。またパセコでも同じことを言えますが、日本国産ではないので故障や修理の際に手間がかかりそうな点です。
サイズ感と価格が気になるアラジンストーブ
アラジンストーブは欠点らしい欠点は見受けられませんでしたが、あえていうなら大きさと価格です。他の2つより高さがあるので、車載時には気を使いそうです。価格は自宅とキャンプの両用として購入されるなら、実際自宅での使用の方が多いと思うので、他社よりコスパはいいです。
ちょっと失敗談
キャンプと自宅の両用ということにして、アラジンストーブを購入したのですが、家族が気に入りすぎてしまって…。
自宅での普段使いは、ケトルを置いて加湿器付き暖房器具に、鍋料理の保温に、ダッチオーブンでの焼き芋・焼きリンゴなどなど、生活に欠かせないアイテムになってたりもします。ソロキャンプや友達とのキャンプ時に持ち出そうとするとブーイングが…。
自宅とキャンプで両用を検討されているかたは、そのへんも少し頭に入れておいてください。笑
一酸化炭素中毒や火事・火傷など気をつけて!
テント内や車内で使用する場合は一酸化炭素中毒の危険性があります。残念ながら毎年悲しい事故のお話を耳にします。
一酸化炭素中毒の恐ろしさ…
キャンプでの一酸化炭素中毒の原因は火災やストーブの不完全燃焼が多いみたいです。
主な症状としては、めまいや吐き気、意識がぼんやりする、気分が悪くなる、などから始まり、最悪は死に至ってしまう、とても怖い症状です。
ぱっと見では換気されているようなツールームテントのキャノピー部分や、タープの下でも一酸化炭素中毒が起きたという話もあります。
一酸化炭素中毒の危険性に加え、火災の危険性があるため、薪ストーブや石油ストーブをテント内で使用することを原則各メーカーは推奨していません。(一部例外はあります)
キャンプでストーブ使用時の注意事項!
- テント内で利用の際、テントを完全に締め切らないように気をつけましょう。
- 1時間ごとなど、定期的に換気をするようにしましょう。
- 必ず一酸化炭素チェッカーと併用してストーブを使用しましょう。
- テントとストーブの距離を取り、周りにも燃えやすいものを置かない。
- 就寝時には必ず消火する。
その他の気になる小型ストーブ
今回は3〜4人ほどのファミリーキャンプで使える小型サイズのストーブ3選の紹介でしたが、他にも気になった石油ストーブがたくさんありました。
日本のトヨトミ製の小型ストーブです。ソロキャンプで活躍しそう!
こちらも日本製のコロナのストーブです。サイズが大きいので4〜6人くらいの大型テントで活躍しそうです。価格も良心的でお求めやすい!
低価格なので気軽に導入できそう!冬にキャンプは年に数回も行かないってかたに!
今回紹介したパセコの大型モデル。ストーブ本体がコンパクトに収縮でき積載性に優れ、火力出力も6.4kWと大型テントでも十分に機能します。